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('A`)ドクオは人体実験の被験者にされたようです
2008/02/09 23:29



1 名前:◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 18:53:38.42 ID:AezJqEr60

第五話「なかまごっこ」

6 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 18:55:11.05 ID:AezJqEr60

――11時45分 バインウッド・マーケット――


(´・ω・`)(よし!)


黒ずんだ赤をしている、不気味なハコ。
ショボンはマーケットの屋上でそれを見つけ、思わずガッツポーズをした。

タンクの影にあったそれは、普通に探すとかなり見つけづらい。
レーダーを手に入れていたショボンだからこそ、この赤の箱を発見できたのだ。

早速中身を選ぼうと、ショボンはハコに近づいていく。
ここで誰かに見つかれば、せっかくの苦労も水の泡だ。
そう思ったショボンは、通りから見えないように、中腰の体勢で足音を消して歩いていった。



9 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 18:57:37.11 ID:AezJqEr60

(´・ω・`)(……しまった)


ハコ上部に取り付けられている、液晶パネルの表示を見て、彼はようやく思い出す。
赤と銀の箱には、開封条件なるものが存在するということを。


【開封条件】:次の内一つを満たせ

◆実験開始から24時間経過している事
◆被験者5人分の指紋認証


指紋認証の方法は、飛行機内にあった銀の箱と同じらしい。
パネルの上部に、指紋認証用の小型センサが取り付けられている。


(´・ω・`)(どうする……ここで僕が取るべき最良の選択は……)



13 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 18:59:36.71 ID:AezJqEr60

上の条件はどうにも出来ないが、下ならば何とかすることは出来る。
しかしその場合、この赤の箱から得られる情報、武器は共有しなければならなくなる。
自分だけのアドバンテージにはならない。

ショボンは胸ポケットから、折りたたんである地図を取りだした。
民家から調達したサインペンで、とりあえず現在位置に印をつけておく。


(´・ω・`)(……5人。あと、4人……)


ショボンは背中に背負っているリュックを足下に下ろし、ジッパーを開けた。
中から四個目の黒のハコで取得したアイテムを取り出し、目の前に掲げる。



14 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:01:17.14 ID:AezJqEr60

不格好な戦車のようなフォルムの、銀色の筒。
砲台の代わりに、二枚の分厚いレンズが突き出ている。

光学電子双眼鏡。
informationアイテムの一つ。
ズーム、ナイトビジョン等の機能がついている、高性能なものだ。


(´・ω・`)(人選は大事……だな)


双眼鏡に陽光が反射しない位置に移動し、通りの先を向いてレンズを覗く。
ズーム機能を使えば、恐ろしく遠くまで、鮮明に見えることが確認出来た。
ショボンは満足そうに頷くと、双眼鏡を首にかけて、その場を後にした。



16 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:02:45.22 ID:AezJqEr60

――11時57分 空母ワースト――


ウルフアイランドから、北西方向70キロ地点に、巨大な空母が海の上を漂っていた。
全長520メートル、全幅60メートル、艦載機207機、原子炉を3基、RAMを4基備えている。
それは海上を移動する要塞だった。

船員が寝泊まりする居住区以外に、船橋、機関室、戦闘情報室、格納庫、待機室などがある。
この空母のブリーフィングルームに、人体実験を監視する研究員が集められていた。
最新式のレーダー、コンピュータが所狭しと置かれていて、蜘蛛の巣のようにコードが伸びている。


研究員1「司令。被験者たちのリストが作成し終わりました」

( ФωФ)「はいはい。見せて」



18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/09(土) 19:04:27.38 ID:AezJqEr60

後ろから近づいてきた研究員が、報告書を書き上げている最中のロマネスクに声をかける。
ロマネスクは座椅子を回転させて、体をそちらに向けると、座ったまま資料を受け取った。

その資料には被験者たちの履歴や、項目別に分かれたステータスが載っていた。
以下に被験者たちのステータスをS、A〜Fと七段階表記した表を示す。


被験者00
モララー ( ・∀・)34歳

知力:S
体力:B
戦闘能力:S
スタイル:A
残虐性:D
性格:E
職業:無職



21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/09(土) 19:05:48.57 ID:AezJqEr60

被験者01
ニダー <ヽ`∀´> 38歳

知力:D
体力:A
戦闘能力:B
スタイル:F
残虐性:A
性格:F
職業:工員



22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/09(土) 19:06:08.98 ID:AezJqEr60

被験者02
しぃ (*゚ー゚) 8歳

知力:E
体力:C
戦闘能力:F
スタイル:B
残虐性:F
性格:B
職業:小学生



23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/09(土) 19:06:28.86 ID:AezJqEr60

被験者03
ショボン (´・ω・`)  40歳

知力:S
体力:D
戦闘能力:E
スタイル:C
残虐性:F
性格:E
職業:弁護士



24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/09(土) 19:06:49.21 ID:AezJqEr60

被験者04
レモナ |゚ノ ^∀^)  22歳

知力:B
体力:S
戦闘能力:D
スタイル:A
残虐性:F
性格:S
職業:陸上選手



25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/09(土) 19:07:09.13 ID:AezJqEr60

被験者05
ドクオ ('A`) 18歳

知力:D
体力:C
戦闘能力:D
スタイル:C
残虐性:F
性格:E
職業:高校生



26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/09(土) 19:07:29.00 ID:AezJqEr60

被験者06
ミセリ ミセ*゚ー゚)リ 18歳

知力:E
体力:F
戦闘能力:F
スタイル:S
残虐性:F
性格:E
職業:アイドル



29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/09(土) 19:08:40.59 ID:AezJqEr60

被験者07
ハイン 从 ゚∀从 27歳

知力:C
体力:A
戦闘能力:B
スタイル:B
残虐性:F
性格:B
職業:警官



31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/09(土) 19:09:24.71 ID:AezJqEr60

被験者08
さだこ 川д川 20歳

知力:D
体力:E
戦闘能力:F
スタイル:C
残虐性:F
性格:D
職業:内職



32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/09(土) 19:09:50.78 ID:AezJqEr60

被験者09
ミルナ ( ゚д゚ ) 29歳

知力:F
体力:A
戦闘能力:B
スタイル:E
残虐性:C
性格:D
職業:土方



33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/09(土) 19:10:51.36 ID:AezJqEr60

被験者10
イーヨウ (=゚ω゚)ノ 26歳

知力:E
体力:C
戦闘能力:C
スタイル:D
残虐性:B
性格:E
職業:ラーメン屋



36 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:12:43.55 ID:AezJqEr60

被験者11
デミタス (´・_ゝ・`) 39歳

知力:A
体力:D
戦闘能力:D
スタイル:C
残虐性:F
性格:B
職業:教師



38 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:13:37.25 ID:AezJqEr60

被験者12
ブーン (メ`ωメ) 35歳

知力:A
体力:S
戦闘能力:S
スタイル:B
残虐性:E
性格:D
職業:傭兵



39 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:14:46.39 ID:AezJqEr60

被験者13
C91-17 (〃`_>゚) 32歳

知力:S
体力:S
戦闘能力:S
スタイル:C
残虐性:S
性格:F
職業:軍人



42 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:17:28.65 ID:AezJqEr60

( ФωФ)「ご苦労様。”神さま”に送るのは、こういう資料でいいんだよね」

研究員1「はい」

( ФωФ)「予め言ってくれれば、先に作っておいたんだけどな」


ロマネスクはそう言うと大きなあくびをした。
昨日から徹夜で仕事をしていたので、目の下に隈が出来ている。


( ФωФ)「一応報告しとくから、回線を繋いで」

研究員1「わかりました」


研究員は近くの空いているデスクに腰を下ろすと、手早くキーをタイプし、モニタを通信モードに切り替えた。
幾ばくかのノイズの後、通信相手は報告を待ち望んでいたかのように、興奮した声でアクセスしてきた。
相手はこの国を牛耳る大富豪、荒巻である。



43 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:19:34.42 ID:AezJqEr60

荒巻『やあやあロマネスク君。さっきは素晴らしいショーをありがとう!
   長丁場の実験だと聞いているが、これなら飽きずに済みそうだ!』

( ФωФ)「はあ。それはどうも。荒巻さん。
       被験者たちのリストが作成出来たので、データとしてそちらに送信します」

荒巻『それは助かるよ。データが無いとどの競走馬にするか決められないからね』


荒巻の背後から、野卑な笑い声が聞こえる。
この国を根底から支配する者たちの宴が、通信の向こうでは行われているようだ。

”神さま”。
支配者、有権者、金持ち、王。
実験のスポンサーでもある彼らに、ロマネスクは立場上頭が上がらない。



44 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:21:55.88 ID:AezJqEr60

荒巻『そうそう。フィレンクト君は見つかったのかい?』

( ФωФ)「いえ。現在も捜索は続けていますが、何しろ2年前ですから」


フィレンクトは、以前実験の総合責任者、現在のロマネスクの仕事をしていた者だ。
ここで少し実験のシステムに関わることを説明しよう。

この国では、政府と軍部が完全に独立していて、その二つが人体実験を取り仕切っている。
一年ごとに、政府と軍部から交互に担当者を出し、その者が総合責任者としてその年の実験を手配するのだ。

実験の責任者になった者は、元の職には戻れない。
その代わり、次の年からは実験補佐として、実験の仕事に携われることが出来る。
また再び担当者として働くことも可能である。



46 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:23:43.06 ID:AezJqEr60

フィレンクトは、数年の間担当者と補佐の仕事を交互に行っていた。
しかし2年前、精神に異常をきたしてから、突然失踪してしまったのだ。


( ФωФ)「彼は精神病院の通院歴もありましたし、探せだしたとしてもまた担当者をやってくれるかどうか……」

荒巻『そうか。それは残念だ。私たちの間では、彼のファンも多いんだがな』

( ФωФ)「ご期待に添えず申し訳ありません。その代わり、今回の実験には力を入れてありますので」

荒巻『君は初めての担当だったね。期待しているよ』

( ФωФ)「ありがとうございます」


ロマネスクが言い終わる前に、通信は向こうから切られた。
目の前のモニタに、遮断状態になった電波の波形が映っている。



48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/09(土) 19:25:49.84 ID:AezJqEr60

( ФωФ)「ふう……のんきなもんだ」


ロマネスクは、ため息をつくと共に、部屋を見渡した。
数人の研究員がモニタとにらみ合っているが、その人数は少なく、空いているデスクが多い。
つい先ほど、世にも恐ろしいものを見てしまった事が原因で、一部の研究員が気分を悪くし、医療室へ行ったのが原因だ。

荒巻はそれを”ショー”と言ったが、常人ならば見るに堪えないものであった。
通信先で、神さまたちの笑い声が聞こえたが、彼らはあれを見ても笑っていたのだろうか。
ロマネスクは再びモニタに向かうと、もう一度だけ、ため息をついた。



51 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:27:39.25 ID:AezJqEr60

――12時05分 ロデオ――


閑散とした商店街のなれの果てで、デミタスは一人の女を見つけた。
デミタスは黒の箱を探し、ここに来たのだが、女は黒の箱の前に座り込んでいたのだ。

一瞬だけ、デミタスは躊躇した。
彼はアイテムの奪い合い、闘いが起こることを既に悟っていたからだ。
しかし、だからといってずっと人を避けていては、何も始まらない。
そう思った彼は、姿を隠すことはせず、正面から堂々と歩いていった。


从 ゚∀从「!」


デミタスに気付いたその女――ハイン――は、慌てて立ち上がった。
距離が近くなると、ハインは軽く会釈し、デミタスもそれに応じた。



54 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:30:46.45 ID:AezJqEr60

(´・_ゝ・`)「ハインさん、だね。私はデミタスだ」

从 ゚∀从「こ、こんにちわ」

(´・_ゝ・`)「……こんにちわ」

(´・_ゝ・`)(警戒している……というより、緊張しているな。人見知りが激しそうだ)


仕事柄、人と接触する事が多く、人間観察はもはや彼の癖だった。
デミタスはジーンズのポケットをあさり、中から地図を取りだした。


(´・_ゝ・`)「ハコの説明はもう聞いた?」

从 ゚∀从「はい。一応」



55 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:31:47.34 ID:AezJqEr60

(´・_ゝ・`)「これは黒の箱の位置が書いてある地図だ。もう手に入れたかい」

从 ゚∀从「ええ、持っています」


ポケットから、折りたたまれている地図を出して、デミタスに見せる。
デミタスは軽く頷くと、ハインの後ろにある黒の箱に視線を移した。


(´・_ゝ・`)「後ろの箱はもう開けた?」

从 ゚∀从「いえ、まだです」

(´・_ゝ・`)「じゃあ開けてみようか」

从 ゚∀从「はい」



56 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:33:46.20 ID:AezJqEr60

ハインが見守る中、デミタスはパネルを操作し始めた。
武器も、情報も、目を引くアイテムは無かった。

二人は相談の結果、foodsを選択することに決める。
この時点で、彼らは何となく、これから一緒に行動すると決めていた。


(´・_ゝ・`)「ちょうどお昼の時間だし、持ち歩くより今食べようか」

从 ゚∀从「ええ、お腹も空いてますしね」


ハインの声が少しだけ明るくなった。
我慢するくらいなら、さっさと自分で選んでおけば良かったのに。
デミタスはそう思ったが、口には出さなかった。



59 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:35:51.64 ID:AezJqEr60

――12時46分 ガントン――


ウィロウフィールドから少し北にいったところに、ガントンという町がある。
コンビニエンスストアや、散髪屋などもあるが、店よりも民家の方がずっと多い。

木造の家が多く、ウルフアイランドでは中流階級が住んでいた町である。
火事で焼けた家や、震災に耐えられなかった一部の家を除き、住める程度に原型を保っている家々が並ぶ。


(メ`ωメ)「ドクオ。見つけたぞ」


ブーンは屋根の一部が崩れ落ちた家にいた。
風呂場で黒の箱を見つけ、居間の方にいるドクオに声をかける。



60 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:39:32.34 ID:AezJqEr60

「どこっすか?」

(メ`ωメ)「風呂場だ」


廊下を走る音が近づいてくる。
間もなく開いているドアからドクオが顔を出した。


('A`)「やっと三個目っすね」

(メ`ωメ)「ああ。だが、このハコは今開けないようにしよう」

('A`)「? 何でですか?」

(メ`ωメ)「現時刻は12時47分。俺の勘じゃあと30分以内に、実験開始から6時間経つことになる。
      ヒントAの解放時間だ」



63 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:41:17.37 ID:AezJqEr60

informationアイテム、ヒント。
実験に関するヒントがもらえるアイテムだが、経過時間が取得条件になっていた。


('A`)「ああ……じゃあ休憩っすね」

(メ`ωメ)「時間になるまで、リビングにいよう」


ブーンはドクオの横を通り、廊下の先にあるリビングへ歩いていく。
ドクオはそれについていった。

リビングに入ると、ブーンはソファーの上に落ちていた砂を払い、その上に腰を下ろした。
ドクオは近くに転がっていた椅子を起こして、それに座る。
背負っていたリュックは、リビングの床においた。



64 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:42:33.35 ID:AezJqEr60

崩れた天井から、真っ直ぐに光が差していた。
光に照らされた部分は、雨によってボロボロになっており、木造の床を腐らせていた。


(メ`ωメ)「……」


ブーンは腰に巻いている大きめのウェストポーチから、探知機を取りだした。
電源をつけ、周りに人がいるかどうか確認する。

誰もいないとわかると、電源を落とし、再びポーチにしまう。
代わりにタバコを取りだし、口にくわえて火をつけた。


(メ`ωメ)「……ドクオ」

('A`)「あ、はい」



66 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:44:12.21 ID:AezJqEr60

(メ`ωメ)「お前に言っておかなくてはいけない事がある。
      だがその中には、言うべきかどうか迷っている事もある」

('A`)「?」

(メ`ωメ)「それに、一度に言えばお前は混乱するだろう。だから、少しずつ話そうと思う」

('A`)「は、はい……」

('A`)(俺に言うこと……? 何だ?)


ドクオは少し考えたが、まるっきり検討が付かなかった。
困った時の癖で、首の後ろを掻く。

冷たい金属の感触で、首輪の存在を思いだした。
途端にドクオは、息苦しさを感じ始める。
試しに両手で首輪を掴み、ぐっと力を込めて両側に引っ張ってみたが、首輪はびくともしなかった。



67 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:45:57.08 ID:AezJqEr60

(メ`ωメ)「……そうだな。まずはお前の事を教えて欲しい」

('A`)「え?」


首輪と格闘していたドクオは、その突然の問いに、思わず聞き返していた。


(メ`ωメ)「お前の事だ。家族構成や、職業……何でもいい」

('A`)「どうしてそんなことを……」

(メ`ωメ)「互いを知る事は、結束の強さに関わる。それと……ただの好奇心だ」


好奇心という言葉に、ドクオは違和感を覚えた。
無理に理由をこじつけたような、そんな感じがしたのだ。
しかし紫煙の向こう側で、ブーンの片目がドクオを捕らえている。
選択肢は無かった。



69 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:48:37.67 ID:AezJqEr60

('A`)「えっと……家族構成は、父さんと、俺と、じいちゃんとばあちゃんで……」

(メ`ωメ)「母親はどうした」

('A`)「俺が6歳の時に、病気で死んじゃいました」

(メ`ωメ)「……病名は」

('A`)「へ?」


妙に突っ込んで聞いてくるな、とドクオは訝しんだ。
相変わらずブーンは、じっとドクオを睨んでいる。


(;'A`)「えっと……覚えてないです。聞いて無かったかも」



72 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:49:31.83 ID:AezJqEr60

(メ`ωメ)「最後は看取ったのか」

(;'A`)「いや、もう死んじゃった後に、父さんから聞いた話だから……」

(メ`ωメ)「……」


ブーンの目がぎらりと光る。
タバコを踏み消し、また新しいタバコを取りだして、火をつけた。


(メ`ωメ)「そうか。もういい」

(;'A`)「? は、はい」

(メ`ωメ)「では今度は俺の番だ」



73 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:50:39.01 ID:AezJqEr60

結局何を聞きたかったのか、ドクオは分からず終いだった。
しかしブーンにとっては、その答えだけで十分であったのだ。


(メ`ωメ)「さて……そうだな。俺が以前実験に参加していたことは、もう知っているな」

('A`)「はい」

(メ`ωメ)「他にもいるんだ。俺と同じように、何度も実験に参加していた奴が」


その者が誰かというのは、ドクオも大体分かっていた。
飛行機墜落の際、終始涼しい顔でいた、あの男のことだと。


(;'A`)「……モララーですか」



76 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:53:19.33 ID:AezJqEr60

(メ`ωメ)「そうだ。奴と初めて会ったのは十五年前。もちろん実験でだ。
      俺にとっても、奴にとっても、初めての実験だった。
      それから俺たちは、毎年実験に参加していたんだ」

('A`)(……?)


ドクオはこの時、飛行機から飛び降りる直前に、ブーンが言った言葉を思いだしていた。
同じ事を言っているはずなのだが、何かが違う気がしてならなかった。

何か、おかしい。
何か、ひっかかる。
それは極めて単純な事だったのだが、ドクオにはわからなかった。



77 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:54:31.67 ID:AezJqEr60

(メ`ωメ)「奴は強い。死を恐れず、殺しを厭わない。そして狡猾だ。
      手を組むにしろ、闘うにしろ、奴だけは避ける必要がある」


モララーが格闘の心得を持っている事は、イーヨウが投げ飛ばされた時にドクオも知っていた。
しかしドクオは、このモララーを恐れているかのような発言によって、モララーに対しての恐怖を増大させた。

……そう、見た目で言えば、一番恐ろしいのはブーンだ。
レスラーのようなガタイの良さ、腕を覆うタトゥーに、顔の傷。
そのブーンが、モララーの強さを認めているのだから――それはつまり、そういう事なのだろう。


(メ`ωメ)「俺とお前が別行動を取る時が来るかもしれない。その時は、覚えておけ。
      モララーと闘おうなんて考えるな。見つけたら逃げろ。
      逃げることは臆病でも何でもない。相手がモララーなら尚更だ」



80 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:57:17.78 ID:AezJqEr60

(;'A`)「……誰とも闘わずに、実験を終わらせる事は出来ないんですか」

(メ`ωメ)「それは……これからの展開次第だ」


口に咥えられたタバコが、小さく灯った。
はき出した煙が、ブーンの顔を包み込む。


(メ`ωメ)「あと、二人いる」

('A`)「二人?」

(メ`ωメ)「要注意人物だ。一人はセブンという男。誰か覚えてるか?」

('A`)「えっと……片目が塞がってる奴ですね」



81 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:58:33.07 ID:AezJqEr60

(メ`ωメ)「そうだ。奴は元々、実験の管理側の人間だった。
      今まで数度、奴と接触した事がある。性格は短気で凶暴。おそらく軍人でもある。
      能力は未知数だが、不気味な奴だ。出来ることなら避けておきたい」


ソファーにタバコを押しつけ、足下に捨てた。
すぐさまブーンは、三本目のタバコに手を伸ばした。
革張りのオイルライターが、三度目の着火音を鳴らす。


('A`)「もう一人は誰なんですか?」


話を急かすドクオをよそに、ブーンはゆっくりと紫煙をはき出した。
タバコを持っていない手で、顔の傷をそっと撫でる。
彼が考え事をするときの癖である。



82 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 19:59:55.83 ID:AezJqEr60

この時ブーンは、頭の中で情報の取捨選択をしていた。
言うべき事と”言ってはいけない事”を、整理していたのだ。


(メ`ωメ)「まだわからない」

('A`)「え?」

(メ`ωメ)「実験では必ず一人、狂う者がいるんだ。
      その者は強く、こと戦闘に関して言えば、モララーとひけを取らない」

(;'A`)「? 狂う? どういう意味ですか?」

(メ`ωメ)「さあな」


ブーンはまだ半分残っているタバコを床に捨て、足で踏み消した。
ソファーにもたれかかり、崩れ落ちた天井から空を見上げる。



83 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 20:00:57.46 ID:AezJqEr60

(メ`ωメ)「……お前かもしれない」

(;'A`)「!? それって……」



「どういう意味ですか?」ドクオは再度尋ねようとした。
しかしブーンが目を閉じて、喋らないというポーズをし始めた為、言葉に出来なくなる。

必ず一人、狂う。
ブーンが選んだ表現に、間違いは無い。
だが、正しくも無かった。



85 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 20:02:58.66 ID:AezJqEr60

――13時43分 マルホランド――


マルホランドは、森林地帯に近く、高い丘の上にある。
石造りの家や、三階建ての家など、他の住宅街と比べると、やや個性的な家々が並んでいる。

ただ崖に面していたり、マルホランド自体が崖の上にあったりするので、散々な有様になっていた。
完全に崩壊した家は、ただのガレキの固まりになっている。
崩れ落ちた家が道路を塞いでいたり、道が無くなっていて先に進めないところもあった。


(〃`_>゚)「……」

( ・∀・)「……」


ガレキの山を背にして、セブンが立っている。
彼は先ほどから、曲がり角から現れたモララーと、じっとにらみ合っていた。



86 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 20:05:34.41 ID:AezJqEr60

約一分間、彼らはそうやって、お互いを見合っていた。
その内モララーが、くるりと踵を返し、セブンに背を向けて歩き出す。
セブンはその後ろ姿を、見えなくなるまで見つめていた。


(〃`_>゚)「いずれ……」


それだけ呟くと、セブンは崖の前まで歩いていき、下を見下ろした。
一歩踏み出し、崖の側面に降り立つと、足を滑らせるようにして、器用に崖を降りていく。

闘う理由を見つけた時。
殺し合おう。

言葉ではない。
もっと純粋な言語を用いて、彼らはそんな会話をしていた。



88 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 20:06:57.99 ID:AezJqEr60

――14時53分 マリーナ――


マリーナは、特徴の無い町である。
強いて言えば、島で唯一の警察署があるという程度だ。

頑丈に作られていたのか、その警察署は一部の窓が割れている程度で、他に損壊は無かった。
もちろん、中は物で散乱しているのだが――。

警察署には地下があり、パトカーを止める駐車場になっていた。
電気がつかないので、そこは昼間でも薄暗かった。


ミセ*゚−゚)リ(みっけ)


ミセリはこの駐車場に、三つ目の黒の箱を探しに来ていた。
真ん中に設置されていたハコは、暗い駐車場でもすぐに見つけることが出来た。



90 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 20:08:40.54 ID:AezJqEr60

数台のパトカーを通り越し、ミセリはハコの前に出る。
腹は空いていなかったので、彼女はinformationを選択した。

【コンパス】 0/14
【懐中電灯】 1/14
【ヒントA】


ミセ*゚−゚)リ(ヒント? あ!)


彼女はようやく、ヒントアイテムの存在を思いだした。
実験開始から6時間以上が経過していたので、選択可能となったのだ。
ミセリはドキドキしながら、ヒントAを選択した。

ヒントアイテムは、物ではなく、パネル上で説明されるアイテムだった。
画面が切り替わり、チープなエフェクトと共に、”ヒントA”の文字が特徴的なフォントで映し出された。



92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/09(土) 20:10:13.60 ID:bDiLOsehO

待ってました

イーヨウ支援
http://imepita.jp/20080209/720580


ククリナイフとか訳わからんもの選んだミルナを恨む



93 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 20:10:29.40 ID:AezJqEr60

数秒後、”ヒントA”がガラスが飛び散ったような消え方をする。
代わりにタイトル付きの説明が、先ほどと同じフォントでパネル上に現れた。

@――――――――――――――――――――――――――

<アイテムとハコの補足説明について>

やっほー(^o^)
ヒントAを選んでくれてありがとう!
そんな貴方にお得な情報を教えちゃうヨ!

@――――――――――――――――――――――――――


ミセ*゚ー゚)リ「……可愛い」


割と好評だった。



96 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 20:13:15.00 ID:AezJqEr60

@――――――――――――――――――――――――――

まずハコから取得出来るアイテムについて。
アイテムの説明は、選択すれば見ることが出来るよね。
でもこの説明は必要最小限のものであって、肝心な部分が書いてないんだ(^_^;)

例えばinformationで取得できる電子機器。
これはいつまでバッテリが持つか、また取り扱いの説明に関しては書いてない。
実際に使ってみて、自分で試すしかないから気をつけてね(^^)/
ちなみに電池が切れた場合、アイテムの破損と同じ扱いになるのも覚えておいて!

電子機器以外にも、不親切な説明は多い。
例えばweaponで取得出来るアイテムの、銃について。

@――――――――――――――――――――――――――



98 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 20:14:05.89 ID:AezJqEr60

ミセ;゚−゚)リ(銃!)



weaponで銃が取得出来る。
それは、まだピクニック気分だったミセリに、少なからず衝撃を与えた。



99 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 20:15:34.53 ID:AezJqEr60

@――――――――――――――――――――――――――

銃があるなら弾がある!
弾があるなら弾切れがある!
弾切れになっても破損扱いにはなりませーん(^_-)

実は一度取得した銃を選んだ場合、銃の代わりに弾が手に入るんだ。
だから銃を取得した時は、無くさないように気をつけてね(^_^)

ちなみに銃系のアイテムは黒、赤どちらのハコもリンクしている。
黒でA銃を取得した後、赤でA銃を選択したら弾になるって事だよ(T_T)

他にも変わったアイテムがいーっぱい!
例えばweaponの爆弾関係。
一度使用しても破損扱いにならないから、普通にいくと保持数の数しか使えない。
もちろん、基本ルールに則ったリセットは出来るけどネ。

@――――――――――――――――――――――――――



101 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 20:17:46.74 ID:AezJqEr60

@――――――――――――――――――――――――――

それとアイテムに関してもう一つ。
人間は思いこむ動物。
どうしても狭い視野でアイテムを選びがち!

アイテムの中には、保持数が多くても重要なものがあるんだ。
代表的なものは地図Lv1。
これが無いと探索も始まらない!

他に例を挙げるとすると、懐中電灯もそうだよ!
ウルフアイランドは夜中になると真っ暗になる(-_-;)ヒェー
光が無いとせっかく地図を手に入れてても、お先真っ暗だぜ!

汎用性のあるナイフも、下手に強力な武器より使えたりするんだぜ。
格闘の素人ならそれ相応の武器を使えってな(^_^)b

@――――――――――――――――――――――――――



104 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 20:19:18.89 ID:AezJqEr60

@――――――――――――――――――――――――――

あ、そうそう!
ヒントアイテムについても触れておこうか(^_^)
このアイテムは、経過時間によって順次切り替わっていく。
ヒントBが選べる時は、もうヒントAは選べないってことだよん。

ヒントアイテムは、黒と赤全てのハコで選べる。
ただーし!
選べるようになった時から、informationで選べる他のアイテムが一つ無くなるんだ。
消滅する訳じゃないけど、選択肢から外されちゃって、選べなくなるんだよね(;_;)

@――――――――――――――――――――――――――



106 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 20:20:28.91 ID:AezJqEr60

@――――――――――――――――――――――――――

これで全ての説明は終わりだよ〜。
ヒントアイテムは何回でも選べるから、良かったらまた選んでね(^^)
最後に、タイトルとは関係ないアドバイスをいくつか教えよう(^o^)

引き金を引くときは躊躇するな。
銃で狙うのは頭じゃなくて上半身だ。
相手の言葉は疑ってかかれ。
動くもの全てが敵と思え。

生き残って祝杯をあげようぜ(^_-)
シーユーアゲイン!
ばいばーい(^o^)ノシ

@――――――――――――――――――――――――――



108 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 20:23:03.46 ID:AezJqEr60

ミセ;゚−゚)リ「……」


キャラクターつきの文章が、内容に似つかわしくなく、不快だった。
ここでミセリは初めて気がつく。

闘う為に武器があるという事。
自分は闘わなければならないという事。
殺し合いが、始まるという事を。

飛行機で飛び降りた時を上回る焦燥が、彼女の頭を痺れさせる。
だから彼女は、この地下駐車場へ人が降りてきたことに、全く気がつかなかった。



110 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 20:25:04.88 ID:AezJqEr60

「……ミセリさんですか?」

ミセ;゚−゚)リ「ひ!」


振り返ると、入り口から差し込む逆光を浴びた、三人の人物が見えた。
ミセリは後ずさったが、背後の箱に背中がつっかえて、それ以上戻れなかった。


(´・ω・`)「……ショボンです。怖がらないで下さい。危害は一切加えません」


話しかけてきた男は、ショボンだった。
その後ろに、デミタスとハインがいるのが見えた。


ミセ;゚−゚)リ「な、何の用よ」



111 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 20:26:31.65 ID:AezJqEr60

ミセリは、自分の声が震えているのがわかった。
この三人が敵なのか味方なのか、彼女にはもはや区別出来ない。
彼女の警戒を察し、ショボンはそれ以上近づくのをやめた。


(´・ω・`)「ヒントAを見たんですね?」

ミセ;゚−゚)リ「……」

(´・ω・`)「気持ちはわかります。
     あの文は、私たちに殺し合いをしろと言っているようなものだった。
     でも実際は違う。私たちは助け合わなければならない」

(´・_ゝ・`)「ああ。その通りだ」



113 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 20:28:16.73 ID:AezJqEr60

デミタスが言葉を挟み、ハインが同意するように頷いた。
それでもミセリは、警戒を解かない。
――相手の言葉は疑ってかかれ。
――動くもの全てが敵と思え。


(´・ω・`)「おそらく研究者たちは、私たちに仲間割れを起こそうとしている。
      疑心暗鬼に囚われた人間が、どういう行動を起こすか。
      実験の本質は、そこにあると思うんです」

ミセ;゚−゚)リ「……?」

(´・ω・`)「本当の敵は、きっと他にいる。
      なぜなら私たちは、闘う必要が無いからです」

ミセ;゚−゚)リ「どういう事よ」



116 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 20:29:56.55 ID:AezJqEr60

(´・ω・`)「いいですか。終了条件は、危険を排除し、安全地帯に避難することです。
      この条件のどこに、我々が闘う要素があるんですか?
      ヒントアイテムにしても、あくまで実験に関わるヒント。
      これからのヒントで、殺し合いをしろだとか、強制的な命令が出るはずがありません。
      ヒントアイテムは、あくまで実験をクリアする為のアドバイスなんですから」

ミセ;゚−゚)リ「そんなことわからないじゃない!」


――相手の言葉は疑ってかかれ。
――動くもの全てが敵と思え。
ショボンは食い下がる。


(´・ω・`)「では百歩譲って、私たちが闘わなければならないとしましょう。
      その時貴方は一人で闘うつもりですか?」

ミセ;゚−゚)リ「……」



120 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 20:32:32.43 ID:AezJqEr60

(´・ω・`)「実験には、”行動可能な者が被験者の1割未満になった際、実験終了とする”。
      このような規定が予め定められています。
      終了条件が既定と被ってしまうことはまず無いでしょう。
      このことから、全員と殺し合いをするという展開になることはありえません。
      つまり、闘わなければならなくなったとしても、その際チームが組めるんですよ。
      実際に私が、デミタスさんとハインさんとで、三人で行動をしているじゃありませんか」

ミセ*゚−゚)リ「……」


ショボンの言葉に、嘘やごまかしがあるとは思えなかった。
論理的な考察がある分、説得力を感じる。

ミセリは迷った。
本当は仲間を作りたかった。
もはや一人で外を歩きたくない程、彼女は恐怖していた。

ショボンは一歩だけ彼女に近づく。
少し間を空けて、彼女が考える猶予を作った後、トドメの言葉を放つ。



121 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 20:34:28.69 ID:AezJqEr60

(´・ω・`)「……実は、赤の箱を見つけたんです。このハコ探知機によって」

ミセ;゚−゚)リ「!」


ショボンは手に持っていたハコ探知機を、目線の高さに掲げた。
ミセリの視線は、ショボンの手の動きに合わせて動いていった。
まるで手品に魅了されている客のようだ。


(´・ω・`)「黒の箱で見られる、ハコの説明で知っているでしょう。
      赤と銀の箱には、開封条件がつけられている。
      私が見つけた赤の箱の開封条件は二つ。
      一つは、実験開始から24時間が経過している事。
      もう一つは、5人分の指紋認証でした。開けるには、どちらかを満たす必要がある……」



123 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 20:35:48.57 ID:AezJqEr60

ミセ*゚−゚)リ「数合わせになれって事?」

(´・ω・`)「まあ、そういう事です。
      しかしこれは、仲間を作れと言っているようなものではありませんか?」

ミセ*゚−゚)リ「……そうね」

(´・ω・`)「いくら武器を持っていても、私たちは一般人だ。
      例えば、ブーンのような者が相手では、束になっても適わないでしょう。
      私たちのような者は、結束して闘う必要があるんです。
      赤の箱にはレアアイテムが入っている。
      実験をクリアする為の重要なアイテムが入っているかもしれない。
      ハコの個数は限られています。私たちは力を合わせ、共に生き延びましょう」

ミセ*゚−゚)リ「……」

ミセ*゚ー゚)リ「わかったわ」



125 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 20:37:37.42 ID:AezJqEr60

ミセリはスカートを翻し、彼らに近づいていった。
一番近くにいたショボンを通り過ぎ、ハインの横で立ち止まる。
すれ違った直後、ショボンが口の端だけを持ち上げて笑った事を、彼女は知らない。


(´・ω・`)「さて」


ショボンは三人の方を振り向いた。
手に持っていたハコ探知機を、リュックサックにしまい、代わりに双眼鏡を取りだした。


(´・ω・`)「あと一人、仲間が必要です。この警察署は5階建てで、結構高い。
      しばらくこの警察署の屋上で、周りに誰かいないか探しましょう。
      仲間にするかどうかは、ちゃんと話し合ってからにするということで」

(´・_ゝ・`)「ああ。わかった」

从 ゚∀从「了解です」



127 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 20:39:36.04 ID:AezJqEr60

ミセ*゚ー゚)リ「はーい」







――相手の言葉は疑ってかかれ。
――動くもの全てが敵と思え。
ミセリはもう、この言葉を忘れていた。


第六話「けもの」へ続く



133 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 20:42:17.28 ID:AezJqEr60

投下終わりです。謎の改行規制で投下の間隔がばらばらになってます。
それと最後じゃなくて最期でした。どちくしょう

今回は中継ぎと説明の話でした

まとめさいと
ttp://boonneet.web.fc2.com/dokuzin.htm


質問は一応受け付けますが、「あ、これ伏線かな?」と思った質問は控えていただくと有り難いです。



135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/09(土) 20:43:46.51 ID:Wt1fWSF0O

乙!
次回はいつ?



136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/09(土) 20:44:58.44 ID:i2NBF+WWO

既出かもだがショボンはシャキンの弟でおk?



139 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 20:46:56.35 ID:AezJqEr60

>>92
イーヨウってこんな可愛かったのか(;´∀`)ありがとうです。
今度人肉でバーベキューしましょうね

>>135
来週の再試が終われば僕はフリーダムなので…来週の金土日のいずれかだと思います

>>136
答えられません。答えられないことが答えです



141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/09(土) 20:50:18.09 ID:bDiLOsehO

終わってたとは
乙です

急いでかいたらソファーやドックンが恐ろしいことになってもうた

http://imepita.jp/20080209/748480



142 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 20:51:51.19 ID:AezJqEr60

>>141
思い浮かべてる人が……乙です。でも正直構図に吹いてしまったのは内緒にして下さい



145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/09(土) 21:14:14.76 ID:Jc/VMAzvO

今作と前作の伏線は全部今作だけで解決するの?



146 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 21:20:03.71 ID:AezJqEr60

>>145
それが出来たらいいな…そう思いながら僕は二杯目のコーヒーに手を伸ばs

実験外の出来事や人物関係とかが影で暴走しまくっているので、本編だけでは足りない気がしてきました。
でもなるべく消化していきたいと思います。少なくともドク実の実験内での伏線は残らず回収しようかと


「ちょっと裏話」
今作の舞台はあるゲームを元に作っています
やや名称を変えたり位置関係が違ってたりしますが、ほぼ同じです
先に指摘されたら悔しいのでここで予防線張っておきますね



147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 21:39:22.77 ID:xv4FKvoiO

仮に伏線回収ができなかったとしたらもう一作書く?



148 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 21:42:05.44 ID:AezJqEr60

>>147
いえ、書きません。何とか今作でケリをつけます。
ひょっとすると詰め込みまくってえらいことになるやもしれませんが、ど根性で処理するつもりです
(本当は最初三部作構成にしてたなんて口が裂けても言えないや)



149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/09(土) 21:43:50.86 ID:xv4FKvoiO

>>148
じゃあ今後の超展開に期待しよう
今作が終わったら別の話を書く予定は?



150 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 21:45:12.14 ID:AezJqEr60

>>149
ドラキュラが主人公のハートフルカオスファンタジーアクション活劇を書く予定しかありません



151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/09(土) 21:45:48.19 ID:N1o3ce3MO

収まり切らなくなったら無理せず番外編とかにすれば?



152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/09(土) 21:47:22.26 ID:xv4FKvoiO

>>150
なんというカオス



153 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 21:49:42.93 ID:AezJqEr60

>>151
番外編はちょっと苦しいですね…。でも出来そうならそれも考えておきます



154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 21:52:06.66 ID:+d+dZ12RO

>>1クリムゾンの迷宮は好き?



155 名前: ◆CnIkSHJTGA [] 投稿日:2008/02/09(土) 21:54:20.15 ID:AezJqEr60

>>154
好きです( ´∀`)
ゼロサムとかペルソナは、そっからほいほい取ってきました
大して意味は無いんですが



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